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パイプのコラム

キャピタル

シガリロとは小さい葉巻のことである。シガーのように一枚葉ではなく、細かい葉(ショート・フィラーという)を機械で巻いている。安さと手軽さが見どころの葉巻である。

僕はパイプが大好きだが、それと同じくらい好きなのがシガリロである。たいていのパイプ・スモーカーというのは葉巻もたしなむものだが、シガリロは安くて手頃という点でパイプと同等に楽しめる。パイプよりも簡単だし、パイプよりもうまいと思うときだってある。喫茶店では僕はいつも禁煙席に座るが、時々シガリロを持って喫煙席に座り、ゆっくり喫煙を楽しむこともある。パイプほど匂わないし、見た目はシガレットに近いので、まわりの客にも嫌な顔をされずにすむ。

シガリロ1本100円15分。時間も値段も味も調度良い。僕はパイプのサイト以外にも映画音楽のサイトもまったくの道楽で休日の空いた時間を使って作っているが、いつもサイトの記事を書くときは外でコーヒーを飲みながらアイデアをひねりだすようにしている。1ページ書いたらシガリロ1本がお約束。この繰り返しである。吸ったシガリロの本数が書いたページ数に一致するわけだ。それが僕の休日の楽しみ方だ。

シガリロを吸うと、パイプ同様、幸福感で満たされる。やはり一番良いのは香りに尽きる。葉っぱをじりじりと焼いた独特の香りがたまらない。シガリロにも色々あって、口がべたつくほど味付けしてある安物から、コイーバ、モンテクリスト、アップマン、ロメオYジュリエッタなどなど、キューバ発のプレミアム・シガーの名門ブランドをミニチュア化したものまであげればきりがない。300円で買えるアルカポネポケットは僕が好んで買う銘柄だが、これは値段のわりに味もよくできているし、葉巻らしさを損なわない逸品である。

僕は味付きのシガリロよりも、ハバナ葉100%のシガリロを吸うことをおすすめする。僕はシガリロもプレミアム・シガーと同じくらいの気持ちで吸うべきだと思っている。プレミアム・シガーを買えるほど金持ちじゃないから、せめてシガリロくらいは高級志向で行きたいからだ。ハバナ葉は色が綺麗で、ただ眺めているだけでも嬉しくなる。葉本来の香りだけでも十分うまいし、第一、良い物を吸った方が気分もいいに決まっている。

案外吸うのは難しい。シガレットのような吸い方は御法度。シガリロとはいっても、強く吸えば味が辛くなり、下手すると苦くなってしまう。基本はパイプと同じくクールにクールに吹かすことだ。吸い方が間違っていなければシケモクでさえおいしいくらいだ。

シガリロにも湿度管理は必要だと思う。過去にシガリロを乾燥させてぱりぱりにしてしまった経験が多々あるからだ。手で触ってみて、指で押してみて、葉っぱがやわらかいようだったら、湿度が低くなっていることになるので、こうなるとあまりうまくない。シガリロもデリケートなのだ。

この前、飲み会で僕がシガリロをポケットから出すと、まだ火をつけてもいないのに「葉巻はくさいからなあ」と横の人に言われた。わかってないなあ。横の人が吸ってる紙巻きの方がよっぽどくさいよ。どうせ葉巻は下手な吸い方しか試してないのだろう。葉巻を紙巻きのように吸ったら、せっかくの葉巻の味が台無しである。ちゃんと吸ったら本当にうまいのにね。

上写真のシガリロはキャピタルというドイツの銘柄。12本で1300円。100円は木箱代と考えたら、シガリロ1本100円だ。箱入りだし、胸ポケットにも入るので安心して持ち歩ける。残り少なくなってくると、ふたを開けたとき「あと2本か」と寂しくなる。そういうところも含めて、愛着を感じる好きな銘柄だ。(2005/10/3)

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