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パイプのコラム

 今回はパイプ喫煙中に発生するジュースについて私見を述べさせてもらう。僕なりのレポートなので、反対意見もあるだろうが、ひとつの意見と思って、あまりムキにならずに読んで欲しい。
 僕は自分なりにパイプについて研究しているつもりだが、ジュースについては、一般論と僕の論理は根本的に違っている。ジュースとは、一般的には「たばこに含まれる水分」がその原因だとされている。バカスカ吸っているとたばこの水分が流れだしジュースになるというのだ。
 僕のロジックでは、ジュースの正体は「息」だと思っている。中学時代の理科の先生はこう教えてくれた。「人間は、酸素を吸って、二酸化炭素と"水"を吐き出す」。この"水"という意外な科学に、僕は子供ながらにかなり好奇心を刺激されたものだ。つまり、人間は常に水を口から吐き続けているわけだ。ガラス窓に向かって息を吹きかけたとき、ガラス窓に水滴が付着する。この水滴こそ、息の中の水分が液体化したものである。僕はこれこそがジュースの正体だと考えている。
 そこで僕は興味深い実験をしてみた。あなたも今からできる簡単な実験だ。それは何もたばこを詰めていない空っぽのパイプをしばらくの間くわえてみることだ。そこで、しばらく深呼吸をしてもらいたい。驚くことに、空っぽのパイプにもジュースは発生するのである。僕が実験したときにはかなりの量のジュースが火皿の底にたまった。これには目から鱗が落ちた。水分がステムの内側にはりつき、それが火皿にしたたり落ち、ジュースとなったのだ。これは唾液ではない。紛れもなく息の中の水分が液体化したものである。管楽器を一度でもかじった経験がある人ならわかると思うが、例えばサックスを吹き続けていると、サックスの内部に水がたまる。サックスもパイプも水がたまるのは同じ原理である。この息が液体化したものが、たばこと混ざり合うと、あの忌まわしい苦いジュースとなるわけだ。
 ピーターソン・システムの形状は、まさにジュースの特性を理解した構造だと言える。ステム内部で、息の水分が液体化したものが、重力に引っ張られて、ジュースだまりにしたたり落ちるように設計されているのだ。
 僕はピーターソン・システムとキャラバッシュ・パイプを愛用しているが、それぞれジュースが火皿にたまらない設計になっているので、僕はジュースについてはいっさい心配せずに心おきなく吸っている。たまに違うパイプを使うと、やはりジュースが発生する。しかしそれを恥とは思わない。パイプは30分も吸っていれば大抵ジュースがたまるものだ。自分の吸い方が下手だとか、そういう問題ではないと思う。人間の特性上、息をしていればジュースが出たとしてしょうがない。息を吸うたびにジュルジュル音がするほど多量のジュースが出たのではあまりよろしくないが、味自体はそれほど落ちていないはずだ。ジュースが出たら、すなおにジュースをぬぐい取ればいい。もしジュースが気になるというのならフィルターを使用することをお勧めする。息の中の水分をかなり吸収してくれるので、ジュースが発生しなくなるはずだ。(2005/8/23)

<追記>今回のコラムは大反響だったので嬉しいです。掲示板にも色々意見が書き込まれていましたが、ものが燃えるということは水を出す化学反応だという意見を聞いて、僕はすごく大事なことを忘れていたことに気づきました! ベテランとは違う素人なりのパイプ論を提示してみたくて頑張ってみたのですが、リサーチ不足でした。出直すことにします。パイプの世界はまだまだ奥が深い! (2005/8/25)

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